浜松市/小中学生の不登校の状況が更に悪化(2019年度)

(より新しい情報が別の記事にあります。以下のページに移ってください)
http://tbkdonguri.wp.xdomain.jp/2022/05/30/5612

山田です。
インターネットの新聞で、
浜松市教育委員会が2019年度の市内の小中学生の不登校の状況を
報告したというニュースを読みました。
https://www.at-s.com/news/article/education/769589.html

2年前にもこのブログでグラフにして投稿しましたが、
http://tbkdonguri.wp.xdomain.jp/2018/08/05/1501

更に悪化した状況を改めてグラフにしておこうと思います。
視覚化して多くの人に考えてもらいたいです。

▼参考資料が市のサイトから消えた?

2年前に不登校の子どもの人数のグラフを作ったときは、
市のサイトで数値を調べました。
2012(H24)〜2017年(H29)が、
こんな感じで表になっていました。

2018年(H30)の情報は取っておかなかったので、
改めて市の情報ページを確認してみました。
浜松市ホーム > 教育・文化・スポーツ > 教育 > 教育施策 > 不登校対策
https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/kyoiku/kyoiku/sisaku/futoukou/index.html

ありません…。
「現在、情報はありません」となっています。

これでは市民が不登校の実態を知ることができません。
事態が悪化したらデータを公表しなくなるのは、悪しき常套手段です。
この記事を書いている2020年5月26日だけのことならいいのですが…。

▼グラフ化

不登校の児童生徒数の推移をグラフにしてみると、こうです。
2019(H31)年度の数値は、新聞記事のものを使いました。
2018(H30)年度の数値は、いくら検索しても見つかりませんでした。

2019年度は2012年度比で、小学生が1.93倍、中学生が1.43倍です。
小学生の方が、増加率は高いのが心配です。
子どもたちに何が起こっているのでしょう。

小学生と中学生を積み重ねグラフにすると、こうです。

2012年度からの7年間で、
小中全体で1.56倍にも増えてしまいました。
2018年の数値が気になりますが、
新聞にあったグラフでは、だいたい2017年と2019年の中間ぐらいでした。
直近の2018、2019年で急激に増えたようです。

不登校を割合で見ると、
小学生が全児童の1.12%、中学生が全生徒の4.82%です。
今の中学のクラス・サイズでいうと、
どのクラスにも1〜2人は不登校の子がいることになるでしょうか。

▼外国ルーツの子どもたち

私は2011年ぐらいから外国にルーツを持つ子たちを見てきましたが、
日本語の問題や文化の違いがある分、
不登校や我慢してなんとか登校している子の割合は、
日本人の子以上に多い気がします。
学力よりも、友だち関係で悩む子が本当に多いんです。

言語の習得は、人間関係があって試行錯誤する中で進むので、
日本人の子たちとうまく友だち関係が作れないと、
なかなか日本語は上手になりません。

そこでつまずいてしまうと、「学習に必要な日本語」も身につきにくく、
国語はもちろん、理科、社会なども学力不振になってしまいます。
数学だって文章問題があります。
というわけで、学力向上の前に、まず人間関係が重要なのです。

しかも、早い段階での人間関係がより重要なのですが、
今回の統計で小学生の不登校が特に増えたのは心配です。