山田です。
外国ルーツの子ども支援で、
かけ算が苦手な子のために作った
カード教材「これだけかけざん36」を
新しいデザインでリメイクしてみました。
かけ算九九は日本の小学校で
計81個を覚えさせられますが、
暗記するなら本当は36個だけでも問題ないという話は、
前にこちらの記事で書きました。
https://tabunkadonguri.wordpress.com/2017/07/21/kuku_36-pattern/
それで、その36パターンをカードにしたものが
カード教材「これだけかけざん36」です。
▼ これまでのバージョンと共通の特徴
- 2つのかける数の、
小さい数と大きい数を文字の大きさで表現 - ○×●の2つの数字は、
上下どちらからでも数字が読める - 2〜9の数字を、落ち着いた色調の8色で表現
- 名刺の半分のサイズ
- ダウンロードして印刷、切り離して使用
▼ 新しいVer.3 シリーズの特徴
- かけ算の記号をイメージした交差した図形でデザイン
- 数字を白抜きにし、
背後の色ぬりの面積を広くして、視認性を向上 - オモテが○×●で、ウラに答えを大きな文字で表示
- 余った部分に12の段を4枚追
▼ Ver.3.1 の改善点
- 1枚のラミネートフィルムから、
2枚のカードが作れるように横幅を調整
▼ 旧バージョンとの比較
最新のVer.3.1は、
ラミネートフィルムの価格がだいぶ値上がりしてしまったので、
無駄にならないようにフィルム1枚から
2枚のカードが作れるようにしました。
▼ 36のパターン
▼ ダウンロード
● 通常版
A4サイズで全4ページです(PDF/352KB)。
https://tabunkadonguri.files.wordpress.com/2023/05/koredake-kakezan36-v3-1.pdf
● 苦手な子が多い10個だけを収めたシート
九九の暗記が苦手な子には、
2の段、5の段なら覚えられるけど、
3×7や、8×9はなかなか覚えられないなど、
似た傾向があることに気がつきます。
そこで、苦手そうなものだけを10個選んで、
A4サイズのシート1枚に収めてみました。
何が苦手かは子どもによって違いますが、
お試し版として印刷して
カードを作ってみてください。(PDF/99KB)
https://tabunkadonguri.files.wordpress.com/2023/05/koredake-kakezan36-v3-1-niga10.pdf
▼ 印刷
カラーで印刷してください。
プリンターを持っていなくても、
データを「ネットプリント」などにアップロードして、
コンビニで印刷することもできます。
https://www.printing.ne.jp/index_p.html
私はネットプリントで、60円×4枚=240円で印刷しました。
▼ ラミネート加工に必要なもの
ラミネーターの機器は、
私が使っているのはA3サイズまで対応できる
アイリスオーヤマの「LFA34AR」です。
https://www.amazon.co.jp/dp/B01K4A57VC/
でも、これでは大きすぎるので、
A4サイズのもので十分でしょう。
使用したフィルムは、
アイリスオーヤマの名刺用ラミネートフィルム「LZ-NC100」です。
100μmの厚さがあれば十分です。
https://www.amazon.co.jp/dp/B000O76S14
▼ ラミネート加工のしかた
まずは、印刷したシートから
カードを1枚ずつバラバラに切り分けます。
オモテ・ウラの全部で80枚と多いので、
扱いに注意してください。
名刺サイズのラミネートフィルムに
向きに気をつけてオモテとウラのカードを挟みます。
Ver.3.1からは、1枚のフィルムで
2枚のカードが作れるようになっています。
2枚それぞれのオモテ・ウラ、
計4枚の紙を挟むことになります。
2枚のカードのそれぞれの周りに
透明な部分が 2.5mm ほどになるように、
慎重に位置を合わせてください。
2枚のカードの間隔は、2.5mm ×2の5mmです。
間違えないようにしてください。
小さいカードをラミネーターに通すと詰まる可能性があるので、
半分に折ったコピー用紙の中に挟んで、
通常より高めの温度でラミネーターに通します。
ラミネート加工ができたら、
フィルムの中央を切って2枚のカードに分けます。
切ってできた90度の角は、
怪我をしないように丸く加工しておきましょう。
専用の道具もあるようですが、ハサミでもできます。
切り落とした尖った角は目に入ると危ないので、
確実に集めて安全に捨てるようにしてください。
きれいにラミネートできました。これで丈夫になりました。
基本の36枚+おまけ4枚の
計40枚で積み上げると、こんな感じです。
輪ゴムで留めておくといいでしょう。
ラミネーターがない場合は、
名刺用紙を半分に切ったものにノリで貼ると強度が増します。
▼ 使い方(遊び方)
いろいろな使い方ができると思います。
下に紹介した以外にも、ぜひ考えてみてください。
- カードをオモテ面が見えるようにして机の上にばらばらに置き、
1枚ずつウラの答えを当てます。
これなら子どもひとりでもできます。 - 支援者が選んだカードを、子どもに見せて答えさせれば、
子どもが苦手な組み合わせを手短に把握することができます。 - 2〜3人にカードを同じ枚数ずつ配り、
最初の人がカードを1枚出したら、
次の人は同じ色が含まれるカードだけを出すことができます。
ただし、その際に前の人のカードの答えを言わなくてはいけません。
もし、正解できなかった場合でも自分のカードは出せますが、
前の人のそのカードはもらわなくてはいけません。
出せるカードがない場合はパスで、次の人の番です。
カードが早くなくなった人が勝ちです。
▼ パソコンでのカード教材の作り方
カードのデザインは Mac の スライド作成アプリ Keynote で
1コマが1枚になるように作り、各コマをPDFで書き出して、
それをワープロアプリ Pages 書類の表の中に
貼り付けてシートを作りました。
今回のデザインの特徴である
円と円がなめらかな曲線でつながっている部分は、
ベジェ曲線をいじらず、
図形の減算・除外・結合を駆使して作りました。