山田です。
5月12日の活動の続きです。
日本語が上手にならないということについて問題分析をしたのですが、
中国の方から環境が大事という話が出たので、
普段、日本語を誰とどんなときに使うのかについて話し合いました。
模造紙の真ん中に「わたし」という付箋を貼って、
その周りに自分が普段日本語で話す相手を書いて、
その頻度を「わたし」との距離でなんとなく表してもらいました。
付箋の色は学習者ごとの色です(足りてよかった)。
個人ごとのシートでなくても色を使えばこのように一緒にできます。
あまり距離は参考にならない感じになってしまいましたが…
みなさん日本人との関わりが割とあるようでした。
家庭環境についてはあまりブログでは書けませんが、
日本人と暮らすと相当な苦労はするのだとは思いますけど、
毎日日本語に多く触れているひとはやはり覚えますね。
また、母語が異なる外国人同士でのコミュニケーションに
共通言語として日本語を使うということもあるようです。
工場などでいろいろな国の人たちと一緒に仕事をしたことのある人、
いろいろな国の友達がいる人がいます。
団地などでは隣近所に異なる国の人が住んでいる場合も多いです。
日本語を話す必要が生じるのは日本人とだけではないのです。
変な日本語同士で習得にどう影響するかは分かりませんが、
少なくともそれが欠かせない伝達手段になっているのです。
工場などで国が異なる外国人同士のことは
笑い話も深刻な話もいろいろと聞いたことがあります。
日本語教師が知らないところでそういったことが普通にあるのです。
どんぐりの対話型活動では
日本語のレベル分けはゆるやかに調整はしますが、なるべくはしません。
そして日本人と外国人の「ペア活動」ではなく、
スタッフである対話補助者と様々な国の人が混在した「グループ活動」を基本としています。
異なる国の人同士が日本語で話すことも大事だと考えているからです。
そうすることで様々な意見が交わされます。
多文化共生は外国人と日本人だけでなく、
外国人同士でも考えていくべきです。
その中で、相手にとって難しい言葉を話していればそれに気づき、
やさしい日本語に言い換えることもできるようになってくれれば
コミュニケーションはもっと活発になると期待しています。
そのための活動の「しかけ」をつくれば可能だと思います。
何もしなければぜったいに変わりません。
この日の活動はさらに続きます。
またまた長くなってしまったので次の記事に書きます。
http://tbkdonguri.wp.xdomain.jp/2012/05/12/92