山田です。
にほんごどんぐりの今回のテーマは「学校」です。
私は小学校の頃は絵と走ることだけが得意な子でした。勉強は…
さてさて、みなさんはどうだったでしょうか。

今回は全体の構成を大きく2つに分けて考えました。
前半は教育制度や科目についての確認、
後半は学校での思い出やこれから何を学びたいかという対話活動です。

最初に、各国の小・中学校に相当する学校で
何年勉強をするのかというものを比較してみました。
国旗の横に2色の付箋を学習者に貼ってもらってこうなりました。
(黄色が小学校相当、オレンジが中学校相当のもの)
でも、ちょっと実際とは違うようです…。
ブラジルの制度が近年になって変わったという話は出ました。
ペルーもちょっと違いますねぇ。時代のせいでしょうか??

ちなみに、日本、ブラジル、ペルーの教育システムの違いは、
浜松NPOネットワークセンターが提供している
「外国籍の子どもと親のための教育支援情報倉庫」にまとめられています。
http://www.n-pocket.sakura.ne.jp/kobo-Released/tabunka/shizugaku/chigai

次に、小中学校で何を勉強しましたかという問いを投げかけました。
「科目」「教科」という言葉は難しいので使いませんでした。
科目の名前は日本語で知っている人は少ないことは予想できていたので、
「歌を歌います=音楽」などと説明する言葉を引き出し、
対話補助者や書ける学習者が付箋に書いて模造紙に貼りました。

次にその科目が好きだったか・嫌いだったかを
赤・青のシールで科目の付箋に貼っていきました。
それをまとめた模造紙を全体で見比べたのですが、
算数が嫌いだったいう人がやはり多いですね。
国語は好きな人が多かったのですけど、作文は嫌いだったという話が出ました。

まとめた結果はこちら(クリックで拡大できます↓)。

後半からは比較的自由な対話活動です。
学校の頃の思い出はいろいろあると思いますが、
それを楽しかったこと、嫌だったことに分けておしゃべりをして
学習者がそれを2色の付箋にキーワードで書き分けてみました。
(赤い付箋=楽しかったこと、青い付箋=嫌だったこと)
キーワードが出せない学習者への対応は補助者が話の内容から言葉を選んであげました。
(クリックで拡大できます。↓)

私の例示が科目のことに近かったので
若干引きずられたかなと思いましたが、
給食のことや遊び、注射、体罰など、様々な思い出が出ました。
あぁ、そうだった、そうだった!という話がみんなで共有できました。
給食の「ソフト麺」が美味しかった/まずかったは日本人スタッフで意見が割れました。
「遊び」というテーマも今後やる予定なので楽しみです。

時間が押してしまいましたが、
大人になってから勉強したこと、これから勉強したいことにも触れました。
街の料理教室は今や外国人も参加しているようです。
いろいろな学びの場で日本人と外国人で一緒に楽しくできるといいですね。

今日の学習者にとっては小学校や中学校のことはもうずいぶん昔のことではありますが、
今、外国にルーツを持つ子どもたちが学校で置かれている状況にも触れられたらと思いました。
これはまたいつかの回で。

どんぐりの活動としては2011年5月17日に
主婦層向けの教室で学校のことについて話す活動をしました。こちらもご覧下さい。
http://tabunkadonguri.sitemix.jp/blog/2011/05/17/290


今回は新城市新城市国際交流協会の方が見学に来て下さり、
活動にも参加して頂きました。
感想や地域の教室で対話型を取り入れるにはどのようにしたらいいかなど
私も最も興味のあることだったので、とてもいい情報交換になりました。
いつか新城にも行ってみたいと思います。