たぶんかどんぐり「やさしい日本語講座2013」第1回(後半)(@浜松市)

前回のつづきです。
(前回の記事:http://tbkdonguri.wp.xdomain.jp/2013/09/28/49

前回は、外国人参加者も一緒に「やさしい日本語」を考えることになった、
というところまででした。

したがって、講座参加者は、日本人が5人、外国人が3人になりました。
以上の計8人が2テーブルに分かれ、いよいよ検討開始!
もちろん、どちらのテーブルも日本人と外国人の混合チームですよ。
テーブルには、赤・黄色・青のシールがついた付箋が
ランダムに貼ってあります。
そのうち、最初は、<ちょっと苦しい~>の赤、
次に、<話せるかな?>の黄色、
そして、<かなり上手!>の青と、
日本語レベルの低い順に、
どうしたら、難しかった日本語がわかるようになるのか、
対処法を考えていきます。
20130928_yasashii03

対処法がだいたい固まったら、
それで本当にわかるようになったかどうか、
対処法の有効性を、同じテーブルの外国人参加者に
最終確認してもらいます。
この話し合いに参加している外国人の方々は、
今は日本語上級者ですが、
以前は日本語に不自由した経験をお持ちです。
そうした経験を活用させていただくわけですね。
外国人参加者のお墨付きがもらえたら、次の付箋に移ります。
このような活動を付箋1枚毎にやっていきました。
そして、すべての付箋に対する対処法が決まったら、
今度は、それらの付箋を何らかの基準で分類していきます。
20130928_yasashii08

分類が終わったら、今度はテーブル間の情報共有です。
付箋を貼った模造紙を交換して、じっくりチェック。
果たして、お隣りのテーブルのものはどのようになっているのでしょう。
ここで、疑問をもったものや気になるものに
小さい青色の付箋を貼っていきました。
ほら、こんな具合です(画像をクリックで拡大↓)。
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対処法も分類基準も、テーブルによって違うようですね。
ここで、発表とディスカッションに入ります。
ホワイトボードに模造紙を貼り、
まず、どうしてそのような分類基準にしたのかを発表し、
次に、青い付箋が付いたことばや表現について、質疑応答しました。
20130928_yasashii10

「ふーむ」、「なるほど」、「あー」
ディスカッションしながら、参加者のみなさんには
さまざまな気づきがあったようです。
たとえば、

  • ことばの分析や意味の説明が目的ではないこと。
  • (そう、より楽しく充実したおしゃべり活動にすることが、目的でしたね。)

  • 辞書に載っているような説明をする必要がないこと。
  • (そう、どんな流れの中でそういうことばや表現を使ったのか、
     使用状況に合わせて考えることが大切ですね。)

  • 説明や言い換えが唯一有効な方法ではないこと。
  • (そう、ジェスチャーはもちろん、写真やイラスト、辞書や通訳・・・、
     効果があれば、それがいい方法なんじゃないでしょうか。)

などなど、です。

今回の日本人参加は全員、
職場や大学、外国人児童への学習支援やボランティア活動などで
日頃、外国人と接する機会がある方々でした。
でも、あらためて「やさしい日本語」を考えることで
新たな発見があったようです。

最後の振り返りでは、
今回学んだことを、これからの活動に役立てたいという声が聞かれました。
外国人参加者も、楽しかった、勉強になったという感想を寄せてくださいました。
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「やさしいにほんご講座」は今回が1回目でしたが、
何よりも楽しく、あっという間の2時間でした。
この講座はあと2回開催する予定です。
ご関心がおありの方は、是非、ご参加ください。
一緒に楽しく「やさしい日本語」を考えてみませんか。