※この記事は古い情報です。
より新しい2019年の統計は、
こちらのリンク先のページをご覧ください。↓

http://tbkdonguri.wp.xdomain.jp/2019/05/01/2008


山田です。
新しい年度が始まって最新の浜松市外国人人口の統計が出ました。
そこで、最新の2018年4月1日時点の統計と
2008年からの10年間の推移などをグラフにしてみました。
リーマンショック後の10年間の変化ということになります。

まずは2018年4月1日の外国人人口のグラフから見てみます。
ブラジルの比率がいちばん大きいのはずっと変わりませんが、
もっとも多かった頃は60%近くだったのが、
2017年からは40%を切るようになり、
人数自体は微増しているものの、他の外国人の増加でブラジルの比率は下がり続けています。

ブラジルだけに注目して過去10年の推移を見てみます。
リーマンショック直前の2008年を100%とすると、
仕事が減って帰国が相次ぎ減少が底を付いた頃には43%にまで減少しました。
そこからの2年間は微増が続いています。

ブラジル以外の統計は目盛りが大きく違うので別にしてみました。
ペルーは増減の比率としてはブラジルほどの下落はしていません。
母国の経済状況を考えると不況の日本に定住し続ける方がいいということでしょうか。
中国の減少は留学生の減少と重なります(特に大学への留学が減っています)。

上のグラフから急増中のフィリピンとベトナムだけを抜き出してみました。
フィリピンは2016年末の静岡県内での統計で、
「地位又は身分に基づく在留資格」が90%と圧倒的多数なので、
定住者などの日系人の増加がずっと続いているようです。
呼び寄せの子どもの推移はどうなっているでしょう。統計を探してみます。
ベトナムは90年代から既に定住しているインドシナ難民とその子孫に加えて、
急増してきているのは留学生と技能実習生です。
2016年の統計では技能実習生が551人、留学生が647人となっています。
留学生がどれだけ就職で日本に残るかによりますが、
定住しない人(いずれ帰国する人)が
入れ替わりで増えているということでしょうか。
技能実習に続いて更に日本で働ける制度が始まれば、もっとこの勢いは強まりそうです。

以上、誰でも調べられる簡単な統計を見てきましたが、
在留資格や更に細かくその内訳を調べてみると、もっと興味深い変化が見えてきます。